税金の還付を受ける!「資金繰り」を考えて「欠損金の繰戻しによる還付」手続きをする
こんにちは、社長。
栃木のふたり税理士伊沢です。
残念ですが、当期は赤字になりそうです・・・
なので、税金を還付してもらいませんか?
前期は大幅な黒字で税金をたくさん納めました。
一方、当期は大幅な赤字の予定。
こんなとき、「資金繰り」を考えると、税金を還付してもらうのもありですよ。
この手続きのことを「欠損金の繰戻しによる還付」といいます。
いくら税金が還付されるの?
「前期に払った税金、全部戻ってくるの?」
いいえ、「税金すべて」ではないです。
次の算式で計算した「法人税」が還付されます。
前期の法人税 ×(当期の赤字 ÷ 前期の黒字)= 還付額
例えば、
- 前期の黒字・・・1,000万円
- 前期の法人税・・・300万円
- 当期の赤字・・・▲800万円
この場合、次の算式により240万円還付されます。
300万円 ×(800万円 ÷ 1,000万円)= 240万円還付
還付請求書の提出期限に注意
この還付を受ける場合は、税務署に「欠損金の繰戻しによる還付請求書」を出します。
下記の紙一枚を出すだけ。
ただし、提出期限にご注意下さい!
当期の確定申告書と同時にその申告書の提出期限までに出さなければなりません。
社長の会社は、4月決算で申告書の提出期限が6月30日。
よって、還付請求書の提出期限も6月30日ですね。
「税務調査」と「資金繰り」どちらをとりますか?
「よ~し、還付請求する!還付して~!」
と、いきたいところですが・・・
実は、この還付請求をすると「税務調査」の可能性が高くなるといわれています。
・・・じゃあ、手続きやめます?
でも社長!
会社の「資金繰り」を考えてみてください。
当期の業績が思わしくなかったので、「資金繰り」が厳しくないですか?
資金ショートして会社が立ち行かなくなったら元も子もないです。
還付を受ることで「資金繰り」が改善するなら、「還付請求」は選択肢に入れるべきです。
まとめ
「欠損金の繰戻しによる還付」は、還付請求書(紙一枚)を申告書と同時に提出するだけなので、その手続き自体はハードルが低い。
しかし一方で、「税務調査」のことを考えると、手続きをすべきか悩ましくハードルが高いといえます。
したがって、
「資金繰り」に不安がある場合は、「欠損金の繰戻しによる還付」を受けましょう。
「資金繰り」に余裕がある場合は、「還付」を受けず「欠損金の繰越控除」を利用しましょう。
【注意】
この記事は、投稿日現在の法令等に基づき作成しております。
また、詳細を割愛しておりますので、実務を行う際は下記リンク等を必ず参照してください。
【編集後記】
家族で上三川町にある「蓼沼親水公園」に行きました。
水遊びができるので、暑い時期には最高の遊び場です。
その帰りアイスを買いにコンビニへ。
棚を見ると何やらあやしげなアイスが・・・
『ベビースターラーメンONアイス バターキャラメル味』。
勢いで購入!
ふたを開ける!
食べる!
食べた感想。
「いい思い出になった」
「ベビースターのクセが強すぎる気が・・・でも、ハマる人はハマるのかも」
これはあくまでも個人の感想です。